1.消化管潰瘍
胃潰瘍、十二指腸潰瘍などがあります。ピロリ菌による感染が原因ともいわれています。放っておくと出血したり、穴が開いてしまったり(穿孔)、狭くなる(狭窄)こともあります。
 ・ 禁酒、禁煙、内服薬は忘れずに服用します。
2.逆流性食道炎
胃酸が食道に逆流しておこります。
臥位の場合は、逆流を防ぐために頭部を上げ、上体を起こします。
3.肝炎
肝炎ウイルス、薬剤、アルコールなどにより生じる肝障害です。
 ・ 発熱、全身倦怠感などで始まり、重症化し黄疸をおこすこともあります。
 ・ ウイルス性の場合、A型は牡蠣などの経口摂取が原因で、B型・C型は感染した血液に触れることが原因となります。感染した食物や血液に接触しないように気をつけます。
 ・ ウイルス性の場合は、原因となっている薬剤を中止し、アルコール性の場合は、禁酒します。
治療には、免疫グロブリン、ワクチンの投与などがあります。
 
A型: 経口感染で、伝染性が強く、集団発生することがあります。3〜6ヶ月の経過で治ります。慢性化することはありません。
B型 : 輸血、血液製剤、誤針(針刺し)などによる血液感染や、性交感染、また胎盤・産道を介し、母から子に伝播される垂直感染があります。
C型: 血液感染(新生児の産道感染も含む)がほとんどであり、近年は、輸血血液の抗体検査により、輸血後C型肝炎はほとんど消失してきています。C型肝炎は、慢性化しやすく肝硬変、肝癌に移行することがあります。
4.胆石
胆道系に形成された結石で、高コレステロール血症(高脂血症)や高ビリルビン血症が原因です。肥満、高脂血症に合併しやすく、右上腹部痛がおこったり、黄疸がおこることがあります。
5.便秘症
 ・ 糞便が長時間腸内にたまり、体外に排出されにくい状態です。
 ・ 摘便、下剤、浣腸が行われます。規則正しい生活、バランスのとれた食事、水分摂取が必要です。