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◆褥瘡の好発部位
 褥瘡の好発部位は、頭部・肩甲部・肘部・殿部・踵部などで、いずれも人体骨格の突出部であり、体圧が集中する部位です。
なかでも殿部は、褥瘡の80%が発生します。仰臥位では仙骨部に体圧が集中します。この仙骨部は、一番の好発部位で、全褥瘡の50%が発生します。
側臥位では、大腿骨の大転子部に体圧が集中するため褥瘡が発生しやすく、座位では、坐骨結節部に発生しやすくなります。
図に臥位、側臥位、座位における体圧分布を示します。臥位では仙骨部に、側臥位では大転子部に、座位では坐骨結節部に体圧が集中しています。
 
下図のMRI画像からもわかるように、殿部の筋肉は、体圧が仙骨部に集中するのを防ぐスポンジの役割をしています。寝たきりになると、CT画像のように骨突出部位周囲の筋肉が萎縮します。このためにさらに仙骨部に体圧が集中し、褥瘡がおこりやくなります。
MRI画像 健常者CT画像 寝たきりCT画像